▼期待の星(ほしー)

●チョイ前までパーム・エコノミーのことをエコロジー問題と思ってたんでやんす、ワタシ。。。パームが太陽電池で動くようになったらいいな。。。マジで考えてください。有機ELディスプレイ画像記憶型の電子ペーパー(またはここ)、さらに駄目押しの超省電力CPU。。。カラー液晶+バッテリ−強化もいいが、そっちの可能性も捨てないでほしい。他にも体温で発電する電池などエコ電池には結構おもしろそうな発明がまだまだ埋もれております。
   
…と言ってる間に、Visor用に充電池を買ってみた。ニッケル水素電池は定格1.2Vなのでアルカリ電池ほどのパフォーマンスは期待できないが、繰り返し使用できる点で環境問題に配慮できる。いままでのニッカド電池に比べ有害なカドミウムを含まず電池のモチもいいので最近はほとんどこれになっている。容量表示は「1.2V 600Ah」なんて表示でAh値が大きいほど電池の持ちがいいらしい。ちなみにソニー製が700Ahで一番容量が多かった。買ったばかりの充電池はカラなのでまずは充電を(知らずに入れて電池容量「00%」を初めて御拝見賜りました…かしこ)。急速充電器で約50分で充電完了!取り出すと焼きたてのホヤホヤでございます。なお電池の持ちは1週間強(アルカリ電池は2週間)といったところ。
 パーム側の設定はメモ帳を開いて「リットル+ドット+7」を書くと、くるくる電池の名称が変わっていきますので、[NiMH]が表示されたところで終了。これをしないと元気なアルカリ電池と間違えたまま電池残量を監視するので、電池交換の警告メッセージが出た矢先にストンと電源の落ちることがあるようです。警告のための警告。。。

 携帯電話にカラー液晶が使われだして久しいが、PDAほどに画面閲覧の時間が長くないことを考えると、アイキャッチに優れたカラー液晶のほうに分があるし、バッテリーの持続もそれほど問題にならないだろうと思う。その意味でも携帯電話と競合してカラー&高機能化に奔走するPDA市場はいかにも分が悪い気がする。それでもPalm-OSのスマートフォンの話題には胸ときめかすものがある。事ある度にバタバタとケースを剥いでから合体というのもちょっと…照れますよね。次第にパームで通信という行動から遠のくのが現状。(私の憧れとは裏腹に「携帯電話は私のPalmに近寄るな!」という米国の痛快コラムあり…ちょっと古いかな?)


 そのスマートフォンだが、液晶表示と持続時間というのはかなり切迫した問題となる。携帯電話の需要が日本ほど進んでいないアメリカにおいて、Palm-OSやPocketPC、Linuxなどをベースにしたスマートフォンの市場開拓は今が旬であるといえるかもしれない。そのなかでCDMA2000をキャリアとしハイレゾ画面をアナウンスしているKYOCERA 7135(通話3.5時間・待受け150時間)だが、Treo300(通話2.5時間・待受け150時間)などと比べて欧州標準のGSM携帯でないとか、キーボードがテンキーのみであること、ハイレゾである必然性のなさが指摘される一方で、旧機種でモノクロモデルのKYOCERA 6035(通話5.0時間・待受け180時間)に比べてバッテリー持続力の弱い点を指摘されている。カラー化するだけで30%もバッテリー性能が落ちるとなれば厄介ですわね。また欧州で人気のSymbian-OSによるNokia 9290(通話4-10時間・待受け230時間)に比べて視認性に欠けるなどの指摘もある。この辺りはスマートフォンのデザインと基本性能のバランスの難しさを感じる。

 日本だとさしずめTron-OSがこの種の話題に出てくるのだろうが、テンキー入力が一般化して、さらにPOBoxのような便利な予測変換ソフトが出るとなると、この辺の市場参入の事情はさらにややこしくなりそうである。そもそも日本では無線キャリアの縄張り争いが激しくて、PDAとの関係でみるとあまりユーザーフレンドリーではないように思える。少なくとも欧米や韓国でのスマートフォンの情報を聴くたびに、パソコンとPHSに加え、Air-H"+PDAという二重三重のコスト負担がかなり重たいもの(単純に基本料金だけでも…)だと痛感する今日この頃である。

 それでもモノクロ・スマートフォンは日本ではまず販売されないだろうと思うとやはり気が重い。カラー液晶搭載ということ自体が製品広告のアイキャッチになっているのでは?といぶかしげになったりする。ちなみに私の場合、PHSも2年半前のモノクロ小型液晶のまんまである。現行機種だと松下電器ぐらいしか出していないのではないだろうか…やはりモノクロ端末派の受難はつづく。(加えてハイレゾ派という辛い選択に明日はない…涙)

※と言ってる間にJ-Suites for Clieなるものがリリースされてた。むむ、おそるべし…というかモノクロ×ハイレゾ・ファンには福音ですな。基本的にPowerFontをHackで制御するタイプなので、動作は比較的軽いものと思われます。


米国では未だに根強い
モノクロ液晶端末
(KYOCERA 6035)
連続5時間の通話と
オーガナイザ機能付





計測技研なる会社よりVisorで使える4chのDAQモジュールが出るとのこと。やれタイガー・ウッズだのMP3だのと華やかなりし年頃を過ぎて、Platinumはますますジミ〜な計算機らしい顔付き(?)をしてくれることを望む。さように小身振りでありながら500Hzの高速サンプリングもできるとのことでかなりの達人とお見受けいたしまする。低周波振動なら存分に計測できるよし。
 専用センサーの現在のラインアップで熱伝対や照度計なんてことを準備してるとこを見ると、理化学系とか環境測定がおもなターゲットなのかな。てことはpH計なんてすぐ出そうだな。どれも世の中に出てる同様機種でデータメモリ機能付きなんてなると、セットでウン十万円もするものばかりなので、専門の工業試験場でもない限り投資に手間取るんだよね。ひずみゲージ用スキャナを付けた専用モジュールがあると、現場で手軽に応力ひずみの経過(例えばPC鋼のリラクゼーション)なんて計れて、電源の確保やらPC付けっぱなしのメンテなんてお世話なことしなくて済むので便利かなぁ。
 これオモチャじゃないよ(とくにVisorはゲーム○ーイに似てるので要注意)、と上司に説明するのがますます楽しくなりそうな予感である。少なくとも新人の教育ツールとしては、いきなり100万円もするデータロガを独り占めさせるよりは、遊び感覚でひずみ計測の理論や構造計算の検証などが行えて、なかなかいいじゃないか。。。よし経費で新しいパームを買おう。。。とは簡単にならないか。

●Palm-OSデバイスの小型でバッテリーの持ちのよさは、これから電算インフラを構築する国には携帯端末として持ってこいのスキルでもある。お隣の中国での事例をみる。そこに土木建築工事の工程管理にPalm-OSデバイスの使用を提案する「中国土木水利工程学会」のサイトあり(提案者は台湾の台北科学技術大学の人たち)。端末の比較にはPalm IIIcと、Win 9x ミニノートブック、CE2.1ハンドヘルドPC(いずれも台湾製?)を例に、動作の機敏さやバッテリーの持ちなどを検討。他のサイトではパームは「派楽」と書かれ「我可提供在内的一体化解決法案」と大喜びである。建設費用の監理、工事進捗の把握、資材調達の最適化などを迅速に行うため、データベース(資料集)構築にAccessを使用、現場で簡単に携帯端末から工事進捗や資材搬入の日報を書き込めるようにするには、誰でも持ち歩ける携帯端末と簡便な入力フォーム(格式)の策定が欠かせないとしている。今後PDA市場自体の活性化や短距離無線技術(Ericsson公司など)のインフラ整備により、さらにシームレスなデータ構築が可能との見通し。
 考えてみれば中国のような広大な国土で、工事情況を郵便に託して監理していたのでは建設資材の調達などで工事が滞ってしまうことは確実。まぁどこでものほほ〜んとできるわけでもなさそうです。欧米や日本の商社では在庫管理や顧客情報のデータベース化はビジネスモデルとして確立しているが、そうしたマネージメント技術を個別の土建事業に移植しようとするのは合理的である。ある意味では、中国のような計画経済で土建事業を国家が直接監理している場合、こうした統計的な手法はさらに有効であるように思う。しかし日本でさえ、ここ数年の間でようやく公共工事記録の電子化が定着したことを思うと、いずれも五十歩百歩の世界であり是非がんばってほしいと思うのである。
 Palm-OSに関しては中国語化のローカライザがすでに出ているし、タイ語のものなども存在する。これから開発の増加する地域で、庶民の理解できるインターフェイスを持つ手のひらコンピューターの存在は、ビジネス以外の教育面でも活躍するのではないか・・・などと考えたりもする。データベースのフォーム策定に限らず、Palm-OSの画面操作はWindowsのコマンドにあたる操作を簡便なボタンに託して整理するようなガイドラインがあるので、言語に関する敷居が低く馴染みやすいともいえる。最近でも台湾エイサーから中国語OSがでたばかりで、意外にホットな市場であることが伺える。

●Palm-OSで構造計算ってできるの?昔(といってもたった5,6年前)DOS/V機を使って5インチフロッピー(640kB)でカッチンカッチンいいながら何でも起動していたことを憶えている人の素朴な疑問。。。(株)水野和男構造設計事務所でそんな疑問に答えてくれます。VisualBasicベースでつくった、風圧力 、許容地耐力、鉄骨の小梁、杭の許容支持力、杭打ち式による許容支持力の推定、鉄骨ブレースの検討・・・などなど、いずれもかゆいところに手が届くニッチなソフトであります。やっぱり打ち合わせでアタリを付けるためというのが主な目的なんだそうで。。。現実ってそうですよね。数字を割り切って、あとで自分でフォローできる範囲で妥当に答える。これエンジニアのマナーでありまする。

●ドル箱ビジネスソフトMS Office互換のPalmwareDocument to Go 4.0 の日本語版がリリースされる。Wordの表組対応、Excelでのグラフ表示、PowerPointのスライド表示など、小さな画面ながらビジネス文書のやり取りがこれまで以上にスムースになる。実は本家PocketPCではこれらの機能を省いていたというのだから驚き(ここを参照)。とはいいながら、実際には互換ファイル作成のコンジットをインストールしてある母艦とのファイル共有が前提になるので、出先で気軽にファイル交換なんてことはできない。Wordは図の張り付けが多い計算書などの部類は完全原稿を扱えるわけではないので、移動中での文書校正とか加筆程度のワークならできそうだ。Excelは以前から出てる他のソフトとほとんど変わりなし。一番魅力的なのはPowerPointの表示で、図面、グラフ、フロー図などを使った美麗なレイアウトをスライド表示させながらマイクロフィルムのように持ち歩けるのは便利かも(遊びとしてマンガという手もあり)。とはいいながら各ソフトを切り売りするのではなく抱き合わせ販売するところは、どこかのOS会社のビジネスモデルを真似てるようで感心しない。。。でも価格が7000円前後だろうから、そう固いこと言わなくてもいいか。。。他にもプレゼン用ソフトに対応したVisorのスプリングモジュールにPresenter to GoというRGBモニターにXGA(1024x768ドット)出力する端末がある。機材とセットで4万円弱と高価だが、会議室に限らずオリンパスのアイトレックなどの眼鏡型ディスプレーでスライドを楽しむという裏技もあり。Acrobatのように母艦の印刷コマンドでファイル作成が可能なので、母艦のファイル形式にこだわらずに図面や計算書をマイクロフィルムのように持ち歩くことができるかもしれない。

●最近CerucerというDXFファイルを表示できるソフトがβ版で出た。いきなり『Palm OS(R) ソフトウェアコンテスト 2001』でパーム コンピューティング賞を取ったという鳴り物入りで登場。図面を美麗に拡大表示できるかなりアッパレなソフトである。試用してみた感じでは通常のPalm-OSのソフトに比べればデータの読み込みが遅いが、Windows版のAutCADの動作に比べるとほとんど我慢できる範囲だと思う。今後母艦からのDXFコンバータがリリースされるとのことで正式版が非常に楽しみである。日本語はAutoCAD付属のカクカクフォント(TXTとかBigfontとか)でうまくコンバートできるだろう。(ちょっと疑問なのが正式版はいつのことだろうか。。。)





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