会衆讃美の世界
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日本語の表記と発音のずれ

 普段あまり気が付かないことですが、讃美歌では実際に歌うための発音と標準的な仮名使いには開きがあるように思います。それはちょうど、しゃべり言葉と書き言葉の違いに似ているところがあります。「聖なるかな」(讃美歌21:83番)を例にとると以下のようになります。



発音の特長として以下のようなことが挙げられます。
・二重母音(えい=ey)や母音の省略(なる=Nal)を適宜おこなう
・語尾はam(鼻音)、y(咽音)、eh(息音)を含んで丁寧に静止させる
・〜の(nuom)、〜は(wahm)、〜に(nhy)、〜を(uom)など接続詞には二重母音を含む
 接続詞はそっと置くように発音する
・言葉に抑揚が付くため欧米人のようなしゃべり方になる
・言葉の進行にシンコペーションを含むことがある
・言葉の韻律を意識する(語幹で同じ母音が連続する等)

反対に
・全ての語感をハッキリ発音すると、かえって聞きとり難くなる
・メロディの最後の音を不用意に伸ばし過ぎると旋律が崩れる
・旋律と訳語のアクセントのずれは若干容認しないと語幹が崩れる



讃美歌21:83番
  (  は言葉のシンコペーション位置)





讃美歌21:130番





現在進行中の課題

1.解決された問題
  声の大きさではなく言葉の表現に気を遣うようになった
  カンタービレを長い音ではなく語幹の中心に据える柔軟性が出てきた
  メロディのなかで言葉を流暢に発音する技術が身に付きつつある
  低い音、高い音で表情が固定することがなくなった

2.今後の課題
  語幹の区切りでメロディが途切れる傾向がある
   →語幹の納め方を声の大小ではなく発音の明暗であることを指導する
  口蓋の響きのポジションを煩雑に入れ替えることがアマチュアの声楽経験者に理解しにくい
   →声の勢いで会衆を制圧するような安易な方向に流れないように注意を促す
  歌毎に歌詞の読込みを慎重にしなければならず気軽さに欠ける
   →讃美に取り組む本来の姿勢であるが発音の法則性もあることを指導する